■ 特長
アモルファス磁性ワイヤには、軟磁気特性を示す高透磁率タイプと、特異な磁気特性である大バルクハウゼン跳躍を示すLBタイプの2種類のワイヤがあります。その形状は、円断面ワイヤは100μm径と30μm径、また扁平断面ワイヤは35μm×500μm幅、40μm厚×300μm幅が標準となっています。その他の仕様に関するご相談は、個別に応じております。
■ 主な用途
コア用材料:回転センサ、磁界センサ、変位センサ、距離センサ、応力センサ、トルクセンサ、歪センサなど
アモルファス磁性ワイヤ入りラベル:無断持ち出し管理ラベル、識別マー力
■ 材料技術
1.アモルファスとは?
アモルファスとは日本語で非晶貨という意味で、規則正しい結晶構造を持たない個体の状態をいいます(下図参照)。
結晶 | アモルファス |
2.製造方法
当社では、回転液中紡糸法により円断面のアモルファスワイヤを、単ロール法により扁平断面のアモルファスワイヤを生産しています。その基本組成は、磁性ワイヤは「CoFeSiB」系、強度ワイヤは「CoFeCrSiB」系です。
1)回転液中紡糸法とは?
回転ドラム内面に遠心力により液体層を形成し、その液体層に向けて加熱溶融された金属(溶融金属)を吹き出します。その後、溶融金属は結晶化する前に液体層によって急冷固化され、アモルファスワイヤを得ることが出来ます。
2)単ロール法とは?
冷却された回転ドラムの表面に向け、加熱溶融された金属(溶融金属)を吹き出します。回転ドラム表面に衝突させて急冷させることにより扁平断面のアモルファスワイヤを得ています。